グローバル学術交流紹介
2022年度グローバル学術交流事業
グローバル社会の諸問題ー気候危機?環境?人権
現代のグローバル社会は混迷しており、人類共通の解決すべき問題が山積みです。ウクライナ危機のような突発的に始まった戦争、気候変動、エネルギー資源の枯渇をはじめとする環境問題、人口爆発、食糧危機、南北の貧富の格差、ジェンダー格差、紛争による難民、人権に関わる問題など。今回は解決すべき問題のうち、気候危機、環境、人権に焦点を当てて、3回シリーズのグローバル学術交流講演会を行いました。
たくさんの方々にご参加いただき、アンケートにご協力いただきました。
■ 第1回「気候危機のリスクと社会の大転換」
日 時 10月19日(水)13時00分~14時30分
参加者数 149名
講 師 江守 正多 氏(東京大学 未来ビジョン研究センター 教授)
国立環境研究所 地球システム領域 上級主席研究員。コンピュータシミュレーションによる地球温暖化の将来予測の研究を経て、気候変動問題の科学と社会について幅広く発言している。一般向けに、地球温暖化に関する解説書も執筆している。江守正多著、『地球温暖化の予測は「正しい」か?不確かな未来に科学が挑む』(化学同人)、水野敬也?長沼直樹著、江守正多監修、『最近、地球が暑くてクマってます。』(文響社)など。
■ 第2回「ガイア理論とホリスティック教育―ソウル?ソイル?ソサエティ」
日 時 10月31日(月)17時00分~18時30分
参加者数 194名
講 師 サティシュ?クマール 氏(英国シューマッハカレッジ創立者?イギリスの思想家)
インド生まれ。ガンジーの弟子ビノーバ?バーヴェに師事する。若い頃、核兵器廃絶を訴え、核保有国を歩いて地球巡礼する。英国デヴォン州に、子供のためのスモール?スクールや、環境系大学院大学シューマッハー?カレッジを創設した思想家、エコロジスト、平和運動活動家。英国『リサージェンス』誌編集主幹を長く務める。学問の知識を詰め込むだけでなく、生きるための知識(料理、裁縫、畑づくり、木工など)を学ぶためのオルタナティブな全人教育を実践する学校を提供してきた。その思想的根幹は、3H(head, heart, hand)を使って実践する教育。代表作に、『君あり、故に我あり』(講談社学術文庫)、『人類はどこへ行くのかー本当の転換のための三つのS(土?魂?社会)』(ぷねうま舎)など。
■ 第3回「世界から見た日本のヒューマンライツ」
日 時 11月23日(水?祝)13時00分~14時30分
参加者数 115名(会場参加 40名、オンライン参加 75名)
講 師 藤田 早苗 氏(英国エセックス大学ヒューマンライツ?センター フェロー)
名古屋大学大学院国際開発研究科修了。エセックス大学では国際人権法修士号、法学博士号を取得。約20年間、会議の参加などで国連人権機関に関与。秘密保護法案(2013年)や共謀罪法案(2017年)を英訳して国連に情報提供し、2016年の「表現の自由」に関する国連特別報告者(デビッド?ケイ氏)の日本公式調査訪問の実現に尽力して調査にも協力。日本の表現の自由や入管問題などの人権問題について国連人権専門家への情報提供を続ける。また定期的に日本で国際人権基準について講義講演も行い、特に若い世代への指導やサポートに力を注いでいる。