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国際文化研究科Graduate School of International Cultural Studies

国際文化専攻 コミュニティ通訳学コース(博士前期課程)

医療、司法、教育、行政、福祉等の領域を実践の場とし、高い言語運用能力と専門的な知識が求められるコミュニティ通訳について、理論と実践の両面から研究することを目的とします。主な通訳言語ペアは、日本語を軸語として、ポルトガル語、スペイン語、中国語、英語をコア言語とし、医療、司法、教育、行政、福祉等の分野をカバーする講義?演習(実務家が一部担当)、外部機関等との連携による通訳実習、人間発達学研究科及び看護学研究科との連携科目等を含むカリキュラムを通して、専門知識を有するコミュニティ通訳者やコミュニティ通訳分野のコーディネーター?研究者を養成します。2026年度から通訳専門分野とコーディネイト専門分野の2分野を設けます。また、2025年度から文部科学省人文?社会科学系ネットワーク型大学院構築事業に採択され海外の4つの連携大学院並びに国内の連携機関と共に「多言語多文化社会で必要とされるコミュニケーションデザイン能力を有する専門職人材の協働育成」に取り組んでいます。

設置の趣旨

コミュニティ通訳(Community Interpreting あるいは Public Service Interpreting)は、医療、司法、教育、行政、福祉等の領域で実践され、非日本語話者の基本的人権を保障すると同時に、日本語話者の専門家や担当者が言葉の壁を越えて対応できるようにする存在です。その結果、コミュニティ通訳は外国語話者のためだけではなく、ことばの不安がない社会をつくり、誰しもが安心して暮らせる社会のために不可欠な存在です。

日本で生活する外国籍住民の数は2025年6月現在395万人で、この30年間で3倍に増えました。愛知県には約34万人の外国籍住民が暮らしており、この数は東京都(約77万人)、大阪府(約36万人)に次いで第3位です。現在も、役所、病院、警察、雇用相談や法律相談、防犯?防災活動など様々な場面で、非日本語話者住民との間の円滑なコミュニケーションを支援するための通訳が必要とされています。このようなコミュニティ通訳には、高い語学運用力、通訳技術、関連分野の専門知識、倫理観が求められます。しかし、その指導ができる人材は限られており、その体系的な教育を行っている大学は日本国内にはほとんどありません。

こうした問題は以前から指摘されていましたが、コミュニティ通訳には、語学力のみならず関連分野の知識や高い倫理観が求められます。その指導ができる人材は限られており、体系的な教育を行っている大学はほとんどありません。

こうした現状をふまえ、本コースは、コミュニティ通訳に関する知識やスキルを体系的に学び、専門性を高めていくことを目的とし設置されています。

どのような人材を育てるか

本コースでは、2026年度から通訳専門分野とコーディネイト専門分野の2分野を設け、以下のような人材の育成を目指します。

1) 専門性を持つプロフェッショナルなコミュニティ通訳者(医療、司法、教育、行政、福祉等の分野で必要な知識、異文化理解力、通訳者倫理をみにつけた専門家)。 2) コミュニティ通訳コーディネーター(専門知識と語学力を持ち、通訳者とユーザーの間を調整し、社会インフラとしてのコミュニティ通訳を効果的に機能させる人)。 3) コミュニティ通訳分野における指導者、研究者となる人。

カリキュラムの特長?指導体制

「理論」「実践」「研究者としての能力」の3要素を含み、多文化共生論、現場実務に関する知識、事例研究を含むコミュニティ通訳研究、言語別演習、実務実習、アカデミック?プレゼンテーションに関する科目があります。主な指導通訳言語ペアは日本語を軸語として、ポルトガル語、スペイン語、中国語、英語です。

又、本コースは2024年に文部科学省の事業に採択された「多言語多文化社会で必要とされるコミュニケーションデザイン能力を有する専門職人材の共同育成」にも取り組んでいます。コミュニティ通訳学の分野で専門的な研究や人材育成を進めているRMIT大学(オーストラリア)、バルセロナ自治大学(スペイン)をはじめとする4つの海外連携大学院における学外連携プロジェクト型研修で海外の大学院生と共に学ぶ機会があります。

学内でも、人間発達学研究科や看護学研究科の一部科目を履修することも可能です。複数の大学院生と教授陣で構成する「合同ゼミ」において、修士論文(または特定課題研究成果)の執筆にむけた指導を行います。

社会人にも配慮し、夜間、土曜日、オンライン、名古屋駅に近いサテライトキャンパス等も活用して指導します。

履修モデル

1年次

●国際文化研究基礎

●多文化共生論

●公益通訳と社会資源

●コミュニティ通訳研究

●多言語多文化実務論

●国際文化特殊演習 b

●他研究科連携科目

●学外連携プロジェクト型研修

○コミュニティ通訳翻訳演習(全言語)

●比較地域研究

2年次

●コミュニティ通訳翻訳演習(言語別)

●コミュニティ通訳実習

●国際コミュニケーション(言語別)

●国際文化研究

●他研究科連携科目

●国際文化特殊演習e

○は通訳専門分野、●はコーディネイト専門分野の院生向け

活動紹介

「コミュニティ通訳実習」では同時通訳訓練も実施します。

栄養セミナーでのデジウェーブを用いたウィスパリング通訳実習の様子です。

学内のAED救命講習においてコミュニティ通訳実習を実施。日本語でのコミュニケーションに不安を覚える方も参加できるように、外国語にウィスパリング通訳。

第二回司法通訳?医療通訳国際会議にて

このような人を歓迎します

現にコミュニティにおいて多言語支援を実践している方や、医療?司法?教育?行政?福祉等の分野に関わる現職者、有資格者、経験者で高い語学力をお持ちの方、コミュニティ通訳学の研究と実践に強い関心を持つ方を歓迎します。

履修者の声

S. I. さん

国際文化研究科前期後期コミュニティ通訳学コース2024年度入学

通訳者、そしてコミュニティ通訳者として20年以上活動する中で、コミュニティ通訳学をいつか体系的にきちんと学びたいと思っていました。しかし、フルタイムで仕事をしていたことから、キャリアを諦めることもできず、働きながら学ぶ方法はないかを模索する日々が続いていました。そのような中、2022年に愛知県立大学大学院にコミュニティ通訳学コースが設置されたことを知り、2024年の春、一念発起してコミュニティ通訳学コースの門を叩きました。
コミュニティ通訳学コースの授業は、昼夜開講、長期履修制度、オンラインで受講可能な科目が豊富に用意されており、日中は仕事をしている私は、これらの制度を最大限に活用しています。仕事と研究を両立することは、決して容易ではありません。しかし学びは自分の成長の糧となり、仕事と研究を両立する上で生じる時間的な制約は時間管理力を、授業で課される課題の考察は問題解決能力を鍛えてくれました。
大学院の授業では、通訳力を更に磨く実習が豊富に用意されています。授業では、大学院の先生方の他にもコミュニティ通訳に関連する分野の第一線で活躍する専門家の講義を受ける機会も多くあります。コミュニティ通訳学という学問の特性上、国内外のコミュニティ通訳の研究者と意見を交わす機会も多くあり、研究者同士の交流で、研究のヒントや多くの気づきを得ることができました。志を同じくし、研究生活を通して苦楽を共にする大学院生の仲間は、かけがいのない存在です。大学院生活のすべては、現場で働くコミュニティ通訳者としてのスキルアップにつながっています。

よくある質問(FAQ): コミュニティ通訳学コースについて

Q1.通訳言語としてどのような言語が対象になるのでしょうか。
A1.日本語を軸として、「日本語‐ポルトガル語」「日本語-スペイン語」「日本語-中国語」「日本語-英語」の言語ペアを対象にしています。ただし、これら以外でも社会的ニーズが高い言語については対応可能な場合がありますので、出願の前に本コース担当(学務課?国際文化研究科担当)へご相談ください。ベトナム語やフィリピン語を通訳言語としている方も学んでいます。


Q2.どの程度の語学力が必要ですか。通訳実務経験は必要ですか。
A2.通訳専門分野では、すでに一定水準の語学力を持っていることが前提となります。基軸となる日本語については、日本語を母語としない方は日本語能力試験N1レベル以上が目安となります。英語なら TOEIC860点以上(英検1級)、中国語は中検準1級またはHSK6級(HSKK口試(高級)合格が望ましい)、その他の言語は CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)でB2レベルの語学力が必須です。通訳実務経験に関しては必須ではありません。なお、語学力が上記の水準に達していない方は、出願時の「研究計画書」において「コミュニティ通訳学コース」を選択せず、通常の国際文化専攻で出願することをおすすめします。


Q3.どのような人が学んでいますか。
A3.新卒者(学部から進学してきた人)よりも社会人の方が多く、年齢層も幅広いです。外国出身の方も含まれ、バックグラウンドは様々です。何らかの形でコミュニティ通訳的な活動をしている方、その経験がある方が多く、また愛知県外にお住まいの方も多いです。


Q4.新卒者(学部からの進学者)で通訳経験がなくても大丈夫でしょうか。
A4. 高度な外国語運用能力とコミュニティ通訳に対する強い関心を持ち、実践経験を積みながら将来研究者あるいは実務家を目指したいという意欲がある方はぜひチャレンジしてください。外国語だけできればいいというものではありませんので、コミュニティ通訳に関する書籍や論文などを読んで学問的知識や研究の基礎を勉強しておきましょう。また、医療、司法、行政、教育、福祉など社会の様々な分野に関する一般常識的な知識も必要です。


Q5. 授業はいつ行われますか。対面授業ですか、オンライン授業ですか。
A5.コミュニティ通訳学コースの授業のほとんどは平日夜間のオンライン授業(17時50分~19時20分および19時30分~21時)です。また、隔週で土曜日午後に名古屋駅前のサテライトキャンパスで対面授業が行われます(1年次必修)。一部の科目は昼間開講のため、オンラインのみで修了することはできませんのでご留意ください(週1コマ×15回の授業または集中講義のほか、実習は昼間に実施されます)。前期授業は4月初旬~7月末、後期授業は10月1日~1月末で、9月と2月上旬に集中講義が行われる場合があります。


Q6. 社会人です。仕事が忙しいので 2 年間で修了できるか不安です。
A6. 通常の修業年限は 2 年ですが、社会人院生は「長期履修制度」を利用して 4年間かけて少しずつ単位を取っていくことも可能です。詳しくはこちら →
研究科サポート体制|国際文化研究科|沙巴体育娱乐场,沙巴体育下载|愛知県立大学 (aichi-pu.ac.jp)


Q7.自分の研究テーマについて、あるいは大学院に入ってからの学びなどについて個別に質問や相談をすることはできますか。
A7.国際文化研究科の入試説明会(例年 7 月と 12 月に開催)の時期に、担当教員との個別相談の機会を設けていますのでご利用ください。これ以外の時期でも、メール相談や研究室訪問が可能な場合がありますので、学務課?国際文化研究科担当へご相談ください(研究計画などご提示いただけると助かります)。


Q8.大学を卒業していませんが受験できますか。
A8.大学卒業(日本または外国で学校教育における16年の課程を修了した者)の資格がなくても、本コースに関係する実務経験を十分にお持ちであれば、個別の入学資格審査により受験が認められる場合があります。本学Webページから事前審査書類をダウンロードし、募集要項に記載された期日までに必要書類を提出してください。


Q9.入学料、授業料はいくらですか。奨学金制度はありますか。
A9.沙巴体育娱乐场,沙巴体育下载6年度の場合、入学料282,000円、授業料は年額535,800円で、国立大学の標準額と同額です。奨学金については、学生支援機構(JASSO)の貸与型奨学金に申し込むことが可能です(家計所得基準を満たしていることが条件です)。社会人の方は条件によって異なるため、学生支援機構に直接ご確認ください。なお、大学独自の奨学制度もありますが、研究に対する助成(一時金)であり、金額や採択人数も限られています。

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